ようこそ。睡眠不足なプログラマのチラ裏です。

「天才スマリヤンのパラドックス人生」(原題:Some interesting memories)

天才スマリヤンのパラドックス人生 ゲーデルもピアノもマジックもチェスもジョークも


数学者、論理学者、哲学者であり、音楽家でもありマジシャンでもあり、
また、ユーモア作家でありパズル作家でもある、レイモンド・スマリヤンの自伝
「天才スマリヤンのパラドックス人生」(原題:Some interesting memories)読了。うん、こいつは面白かった。


その多数の肩書きを持つことからもわかるように、兎にも角にも面白く型破りな人。(風貌も仙人みたいでおもしろいw)
この自伝を83歳のときに書いたというのだから、また驚きである。(ちなみに今もご健在)
示唆に富んだ論理パズルやパラドックス、皮肉を含んだ面白いジョークなどを織り交ぜながら、
素晴らしい人々との出会いや、多くのエキサイティングな経験について語っていて、終始飽きずに読むことができた。
あえて自慢げに語っているところも面白おかしいw
高校すら卒業していないスマリヤンが、なぜ大学で数学を教えることになったのか。実に面白い。


自己言及のパラドックスなんかを交えながら説明されている、ゲーデル不完全性定理なんかは、
数学だけの話に留まらず、現実世界やプログラミングにも縁のある話なので、
いろいろと考えさせられるところがあった。まぁ、プログラムの場合に限定すれば、
そもそもそんな仕様書くんじゃねーよ!ってゆー話ではあるのだけども(^ω^;)


直接的に数学については触れておらず、スマリヤンの人生を辿りながら、
論理的思考と思索を楽しめる本。オススメです。